【調査データまとめ】男女のスキンケア事情から考えるメンズ洗顔市場

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この記事では、洗顔に関する調査データをまとめておりますので、洗顔について調べたい方は是非参考にしてみてください。男性市場よりですが、その点はご容赦ください。また、私の意見も適宜加えておりますので、そちらについてもご了承ください。

メンズ洗顔市場の成長

TPCマーケティングリサーチ株式会社が出版した「2019年メンズコスメの市場分析調査」からメンズ洗顔の2015年~2018 年(見込)の推移について紹介いたします。
※ちなみに結構高い調査本なので、ネットとかでは簡単に拾えないデータだと思われます。

メンズ洗顔市場の推移

以下の円グラフは、2017年度のフェイスケア市場の種類別構成を示したものです。洗顔料は男性が日々行うシェービングよりも大きな市場があるようで、洗顔料で市場の約3割を占めています。シェービングでも18%程度しかないことを踏まえると、洗顔料の市場がいかに大きいかがわかりますね。

フェイス分野の種類別構成 (TPCマーケティングリサーチ株式会社 『2019年メンズコスメの市場分析調査』より筆者作成)

次に種類別に見た2015年~2018年(見込)の推移は以下のとおりです。 洗顔料は毎年成長を続けており、構成比も大きくなってきています。また、化粧水においては、2017年度にはついにシェービングの販売額を抜き、洗顔料に続く大きな市場へと成長しました。

2015年~2018年(見込)の推移 (TPCマーケティングリサーチ株式会社 『2019年メンズコスメの市場分析調査』より筆者作成)

これは、男性のスキンケア意識が向上してきたことに伴い、多くの企業がメンズ化粧品市場に参画し、洗顔料や化粧水の商品展開を増やしたことによるものと思われます。実際、メンズコスメ市場でシェアを獲得している企業のほとんどは、商品ラインナップが洗顔料もしくは化粧水で構成されています。

【種類別】売れ筋の傾向

種類別に売れ筋の傾向を簡単に紹介すると、
洗顔料の売れ筋としては、簡単に使用できる泡洗顔タイプ、シェービングや化粧水などの機能も備えたオールインワンタイプの洗顔料が人気を博しているようです。当サイトの洗顔関係の記事では、常に伝えていますが、泡洗顔料はたしかに簡単で、洗顔方法がわからない方には手に取りやすいものですが、水を大量に含ませた処方であるため、刺激に懸念のある防腐剤を比較的多めに配合したり、大事な洗浄成分が薄かったりします。さらに泡のキメが荒く、洗顔時に自分の手の摩擦で肌を傷つけてしまうおそれもあります。そのため、当サイトの主張としては、できる限り洗顔フォームタイプを使うことがベターとしています。(もちろん洗顔フォームの中にも良し悪しがありますが。)

オールインワンタイプの洗顔料については、基本的には時短にもつながりますし、忙しくされている方々には魅力的な洗顔料だと思います。しかし、当然ながら洗顔だけでは、保湿が不十分なので、洗顔後はしっかり保湿ケアをしてあげましょう。洗顔後のケアとして、1分もかからないですが、これを怠ると乾燥肌になりやすくなるので、要注意です!

化粧水の場合は、シンプルに「水分を与える」だけというより、UVケアや低刺激などの付加価値がある商品や乳液やクリーム、美容液などを1つにまとめたオールインワンタイプの商品が主流になってきています。 シェービングが下降傾向にあるのは、先ほど紹介したオールインワンタイプの洗顔料の増加や電気シェーバーの普及によりシェーバーの買い替えやシェービング商品の販売が減少したことによります。

まとめ①

少し脱線しましたが、以上のようにメンズ洗顔市場は、泡洗顔や多機能洗顔料の登場により、忙しい人やスキンケアが面倒と感じる人、そもそもやり方がわからない人へアプローチできたことにより、成長している市場です。また洗顔はスキンケアの入り口といわれているほどであり、男性の身だしなみ意識の向上、女性の社会進出の機運に伴い、まだまだ伸びていく市場だと感じています。さらには、BBクリームなどの男性コスメが普及していくにつれて、洗顔料(もしくはクレンジング)は必須になっていくので、そういう点でも成長市場といえるでしょう。

男性の洗顔料使用状況

最初に紹介した調査データでは、メンズ洗顔市場はメンズコスメの中ではシェアが大きく、今もなお成長を続けている市場であることを説明しましたが、ここでは、実際に男性はどの程度洗顔料をスキンケアに活用しているのかをネットリサーチのDIMSDRIVEが2019年1月11日~1月25日にかけて実施した「男性のスキンケア」についてアンケート(男性2,378名、女性1,553名)をもとに解説していきます。
参考サイト:男性のスキンケア

洗顔料の使用率

男女にスキンケアをする際に使っているアイテムは何かという質問に対し、以下のとおり男女ともに洗顔料の使用率が最も高くなっています。しかし、男女で比較すると、女性の洗顔料使用率は約86%に対して、男性は約45%しかありません。化粧水においては、33%程度しか使用されていません。スメルハラスメントという言葉が流行ったように、男性の身だしなみに対する意識は少しずつ上向いてきており(上向かざるを得ない状況であり)ますが、実際に使用率はまだまだ高いとは言えないでしょう。

洗顔料の使用率

(DIMSDRIVE 『男性のスキンケア』より筆者作成)

男性スキンケアへのイメージ

次に、女性が夫や彼氏といった大切なパートナーにスキンケアをしてほしいかという質問では、全体では47%程度しか「してほしい」と回答しておりませんが、20代女性に限れば、61%の女性が男性パートナーにスキンケアしてほしいと感じているようです。ひと昔前までは、スキンケアをする男性は「気持ち悪い」というイメージさえあったと思いますが、近年では、その傾向は少しずつ変化してきており、男性スキンケアを許容もしくは推奨するようになってきています。

男性スキンケアへのイメージ

(DIMSDRIVE 『男性のスキンケア』より筆者作成)

まとめ②

以上のことから、男性のスキンケア実施率は高くはありませんが、イメージや時代の変化に伴って、男性のスキンケア実施率は高まっていくと思われます。そして、それは、洗顔料・化粧水といった市場が大きく、男女の使用率のギャップが大きい分野を中心に進んでいくのではないでしょうか?
洗顔料も化粧水も最近では、オールインワンタイプといったように1つで多機能なスキンケアができ、スキンケアが面倒と感じる男性や忙しくてスキンケアを丁寧にする時間がないという男性にアプローチすることで市場を大きくしています。この流れがいつまで続くかはわかりませんが、メンズスキンケア商品はこれからも多くの新商品が発売されていくことでしょう。そうなるとどんなアイテムを選べば良いかより一層わからなくなってくるはずです。そうした中でイメージや価格だけに左右されず、自身の肌に合ったメンズコスメを選べるように成分もしっかり確認するようにしていきましょう。
とはいってもどういった成分が自身の肌に必要かを判断するかも難しいとは思いますので、そういうときは当サイトの記事をご覧いただければと思います。成分面も含めて、おすすめできるメンズ洗顔やメンズ化粧水などを幅広いジャンルで紹介しております。もちろん他のサイトの商品紹介記事を参考にしていただいても問題ございませんが、決して「パッケージがかっこいい!」、「価格が安い!」、「(逆に)価格が高いから安心!」といった理由だけで選ばないでください。意味もない化粧品を続けることが一番の無駄ですので。

男性が洗顔料に求めるもの

今まで紹介した調査データを私の意見も含めて簡単にまとめると、メンズコスメ市場は成長しており、その中でも洗顔料と化粧水分野で多くのシェアを占めている。使用率もその2種類が最も使用されているスキンケアアイテムではあるものの、女性と比較するとかなりのギャップがある。また、女性(特に20代)は男性パートナーにスキンケアをしてほしいと感じており、男性の意識変化に伴い企業の商品開発・マーケティングも加速し、洗顔料や化粧水を中心にこれからもまだまだ伸びていく市場と推測しています。
では、洗顔料・化粧水が伸びていくということだが、男性にはどのようなニーズがあるのか?それをネットリサーチのDIMSDRIVEが2013年11月29日~12月13日にかけて実施した「洗顔料」についてアンケート(男性4,432名、女性3,050名)をもとに解説していきます。メンズ洗顔が中心とした記事ですので、ここでは化粧水に関する話は割愛させていただきます。

参考サイト:洗顔料の調査記事

洗顔料を購入する際に重視する点

まず、洗顔料を選ぶ際に重視している点に関するアンケートですが、男女別の回答は以下のグラフのとおりです。

洗顔料を購入する際に重視する点

(DIMSDRIVE 『洗顔料』より筆者作成)

男女ともに価格が最も重視する内容で、女性においていえば、肌にやさしいという項目まで30%以上の方が重視しているようですが、男性の場合は、30%を超えている項目が価格と洗浄力のみです。つまり、「安くて、洗浄力さえあれば売れる」というレベルの関心度・理解度のようです。たしかに「汚れがしっかり落ちる」、「洗顔後スッキリ」みたいなPR文言で500円以下の低価格洗顔料が結構売れています。

洗顔料に期待する点

しかし、洗顔料にどのような効果を期待するかというアンケートに対しては、男女ともに「保湿効果」が1位にあがっているのです。女性だけでなく、男性も保湿がスキンケアには重要であることは認識しているようです。ただし、実際に購入する際は、洗浄力を重視しています。

まとめ③

男性が洗顔料を購入するときは洗浄力を非常に重視するが、効果としては保湿を期待しているということは、洗顔後すぐに肌の水分量が減っていくという事実や洗浄力の強い洗顔料は乾燥を招きやすいとかを知らないことが原因ではないかと感じています。もし、正しく認識しているのであれば、洗顔料を購入する際に選ぶポイントで泡立ちや肌がつっぱらないなどの項目ももっと評価されるでしょうし、化粧水などの保湿アイテムの使用率も洗顔料にもう少し近づくはずです。

総括

メンズ洗顔市場は時代・イメージの変化、企業のマーケットへの注力に伴いまだまだ大きくなる余地があります。ご自身の周りの男性と話すと、すでに洗顔料ぐらいは使っている方も増えてきているのではないでしょうか。これは私としては、喜ばしいことではありますが、まだまだ洗顔料やその他スキンケアアイテム選びに必要な知識が足りていないというのが実情です。つまり、周りもスキンケアしているから、自分もなんとなく始めようと思うけど、何を買えばいいかわからないので、とりあえず安くで有名なものを買っておこう、かっこいいパッケージのものを使おうといった具合にスキンケアに必要な保湿力、成分、使用感、刺激性を確認せずにスキンケアしていくことになるでしょう。そうなることが一番もったいないですし、企業の商品開発努力の損なわれてしまう可能性がありますので、良質な商品を増やすためにもぜひ厳しい目でスキンケアアイテムを選んでほしいと思います。以上、【調査データまとめ】男女のスキンケア事情から考えるメンズ洗顔市場でした。(度々テーマから脱線したことはご容赦ください。)

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