肩こりの原因
肩こりの原因は、・身体の構造からくるもの
・生活習慣からくるもの
という風に大きく2つあると言われています。
身体の構造からくるものは、腕や肩甲骨、重さ6kg~7kgある頭部を肩が支えていることから起こるもので、肩の筋肉量が少ない日本人はその負担が多くなる傾向が強く、肩こりの痛みを感じやすいです。 そしてもうひとつ生活習慣からくるものとしては、精神的ストレスや長時間同じ姿勢を続けるなどにより、肩にある筋肉に異常に疲労物質が溜まることで肩こりという症状が起こるものです。 肩こりの原因は、このどちらかまたは、2つの原因が同時に加わることで起こるものと言われているのです。
肩こりによる症状
肩こりの症状は、すべての人が同じというものではありません。 肩こりの原因や体質などによって起こる症状には違いがあるので、どのような症状が現れてしまうのかを紹介します。 自分がどの症状に該当するのかをまずはチェックしてはどうでしょう。症状① 肩が痛い
肩こりの症状として1番多いのは、痛みを感じることです。肩に触れたり、動かしたりしなくても痛いと感じてしまうもので、一度痛みが出てしまうとなかなかその症状を改善させることができません。症状② 首から肩にかけて痛みや重さがある
首から肩の部分にかけて痛みを感じるというよりは、オモだるさを感じる状態の場合もあります。首から肩にかけての痛みや重さは、横になりたいと思うくらい辛い症状の場合が多く、目の奥も痛みや違和感を感じることもあります。症状③ 肩が重くてダルい
肩が痛いという痛みよりも、何か重たいものが肩にのしかかっているような重さやダルさを感じる症状が出ることも多いです。この症状は、本格的に肩などの痛みが出る前に起こるケースが多いのも特徴です。症状④ 肩が重くて痛いのにプラスして頭痛がする
肩の痛みや重さを強く感じるだけではなく、頭痛がする状態の肩こりの症状は、本当にツライと感じてしまいます。頭痛を伴うような肩こりの症状が出ると、首から上の部分がなんとも言えない痛みと不快感を感じ日常生活もままならない状態となることも少なくありません。症状⑤ 首から肩、肩甲骨にかけてオモだるさと痛みがある
肩だけではなく、首や肩甲骨と広い範囲にわたってオモだるさや痛みの症状がある場合もあります。このような症状になると、肩の部分のみをマッサージしてもなかなか肩こりの辛い症状は改善できません。肩の部分だけではなく、首や肩甲骨と広い範囲でのマッサージやケアが必須となってしまいます。肩甲骨の硬さをセルフチェックする方法
あのなんとも言えない肩こりの症状を起こしてしまう原因のひとつと言われているのが、肩甲骨の硬さです。肩甲骨が硬い、硬くないなんて気にしたこともないという人のために、肩甲骨の硬さを自分でチェックする方法をお伝えしますので、チェックしてみましょう。
チェック方法① 肩が腰を反らさずに自然に壁へつけることができる
頭(後頭部)、肩、お尻、かかとが壁につくように壁を背にして立ちます。 腰のアーチ部分と壁の間に手を入れると腰の圧がかかっていて、肩をつけることで腰が反り返らなければ肩甲骨は硬くありません。チェック方法② 腕を挙げてバンザイができる
まっすぐ姿勢よく立った状態で、両腕を肩の高さの位置までまっすぐ水平にあげる。そのまま両腕は、弧を描くようなイメージで頭上まであげていく。両腕の二の腕が耳の真横になる位置まで持っていったらそのままの状態をキープする。二の腕が両耳から離れない状態で、手のひらを合わせることができればOK!チェック方法③ 肩を押さえた状態で腕を上げることができる
手とは反対側の肩甲骨の出っ張っている部分を押さえます。 そのままの状態で、押さえられている側の腕をまっすぐに伸ばした状態で身体の真横の位置に手のひらを上に向けます。 そのまま120度の高さまで引き上げることができればOKです。腕を上げられる高さが90度以下なら肩甲骨は硬いです。チェック方法④ 肩の上げ下げはスムーズにできる?できない?
背筋を真っ直ぐにして立ちます。両肩をすくめるような形で引き上げてストンと力を抜き落とします。この動作を自然な形で10回程度繰り返し、疲れたと感じなければOKです。10回という回数の中で、無理に力が入ったり、疲れたと感じてしまった場合は肩甲骨は硬い可能性が高いです。チェック方法⑤ 両手を背中の位置でタッチできる!
片方の腕は肩の上から背中に向かっておろし、反対側の腕は、腰の位置から背中に向かってあげます。背中の位置で両方の手の指先に触れることができればOKです。 左右の腕を入れ替えて両方できればさらに肩甲骨は柔らかいことになりますが、利き手をどちらにするのかで難易度に違いがあります。チェック方法⑥ 両手を背中の位置で組み引き上げることができる
背中と両腕をまっすぐに伸ばした状態で、両手を背中の位置で組みます。そのままの状態で60度以上両腕を引き上げることができたらOK。 両腕を上げるときにヒジが曲がったり、身体が前かがみになってしまう場合は肩甲骨は硬いです。肩甲骨の硬さレベル
自分の肩甲骨が実際に硬いかどうかを判断する場合は、肩甲骨のセルフチェックがどのくらいできているのかを参考にしてみましょう。・肩甲骨の硬さレベル:0%
肩甲骨のセルフチェックがすべてできた人は、今のところ肩甲骨は柔らかくスムーズな状態なので、このまま維持していけるような生活習慣を続けましょう。 肩こりの症状がたまにあるという場合は、肩甲骨はがしを実践してみると肩こりとは無縁になることができます。
・肩甲骨の硬さレベル:50%
肩甲骨のセルフチェックが半分程度できているという場合は、肩甲骨の柔らかさはまずまずです。 しかし、肩甲骨を動かすことを意識しなければ、すぐに硬くてガチガチの肩甲骨になってしまう可能性もあるので注意が必要です。
・肩甲骨の硬さレベル:80%
肩甲骨のセルフチェックが1~2個程度しかできなかったという場合は要注意です。 既に慢性的な肩こりの症状を感じている場合は、できるだけ早く肩甲骨はがしを行いながら、ケアしていくことをおすすめします。
・肩甲骨の硬さレベル 100%
肩甲骨のセルフチェックが1つも満足にできなかったという場合は、今すぐに対応を開始しましょう! 肩こりだけではなく、頭痛やめまい、吐き気などの症状があるのならまずは、整形外科を受診して医師の治療を受けることをおすすめします。
肩甲骨はがし・ストレッチ方法
ここからは具体的に肩甲骨はがしのためにできるストレッチ方法をいくつか紹介していきます。ストレッチ方法1(肩甲骨はがし「天使の羽を生やそう!」)
ストレッチ内容 | 肩甲骨を意識しながら腕をしっかり動かすストレッチ |
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所要時間 | 3分 |
手順説明 |
・脇の下から肩甲骨を掴むように腕を伸ばす ・掴んている側の肩甲骨の腕を前後へ数回大きくゆっくり回す ・反対側も同じように行う ・腕をまっすぐに伸ばし、手のひらを合わせて頭の上に持っていき、手の甲をあわせて左右の肩甲骨を寄せるように腕をまっすぐに降ろすを数回行う ・両肩を手で持ち大きく肩を回す |
注意点 |
・1回で一度に行うのではなく、数回に分けて行うのがベスト ・腕や肩を痛めないように無理のない高さで行う |
ストレッチ方法2(肩甲骨を押し出す!)
ストレッチ内容 | 肩甲骨を押し出すことをイメージして行うストレッチ |
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所要時間 | 約1分 |
手順説明 |
・ベットやソファーの端に腕が回せる位置で横になる ・腕を後ろから前へ大きく20回程度回す。反対側の腕も同じように行う。 |
注意点 |
・肩甲骨がベッドからはみ出るようにするのがポイント ・500g~1kgの軽いダンベルを持って動かすと動かしやすくなる |
ストレッチ方法3(肩甲骨を中央に寄せる)
ストレッチ内容 | 肩甲骨を中央に寄せることを意識して動かす |
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所要時間 | 約1分 |
手順説明 |
・タオルの端と端を持ち、頭の上に両腕を上げる ・椅子に座った状態でタオルを持っている両腕を伸ばしたまま前後に動かす ・20回行う |
注意点 |
・肩の位置を動かさない ・首がすくまないように意識する ・身体は動かさないように胸を前に出すイメージで行う |
ストレッチ方法4(ゆっくり肩甲骨を動かすストレッチ)
ストレッチ内容 | 肩甲骨を大きくゆっくり動かし、可動域を広げるストレッチ |
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所要時間 | 約2分30秒 |
手順説明 |
・両手を肩に軽くのせて後ろから前へ30秒間腕を大きく回す ・両手を肩に軽くのせて前から後ろへ30秒間腕を大きく回す |
注意点 |
・肩甲骨が動いているイメージで動かす ・早く動かさなくても良い |
ストレッチ方法5(猫背の人の肩甲骨はがし)
ストレッチ内容 | 猫背の人など姿勢の悪い人におすすめの肩甲骨剥がし |
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所要時間 | 約3分 |
手順説明 |
・両手の親指と人差し指をあわせてダイヤの形を作った状態で、腕を頭の上にあげる。 ・腕はそのまま頭の後ろ側で、上下へゆっくり数回動かす。 ・頭の上に戻した腕は、そのまま身体の前方へ、おへそを見るイメージで腕を真っ直ぐに伸ばします。 ・手は、ダイヤの形を作った状態で、背中に伸ばし、曲げ伸ばしを数回行います。 ・元の姿勢に戻り、片側の腕は上から、もう片側の腕は下からそれぞれ伸ばして手をつなぎます。 |
注意点 |
・最初は無理のない動かすことのできる範囲で動かすようにする ・少しずつ可動域を広げていくようにする |
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